天明
曙酒造は日露戦争が勃発した明治37年(1904年)、会津坂下町に創業した酒蔵です。
もともとは味噌を作る蔵だったそうで、創立者であった鈴木幸四郎氏が
地元の米の上質さに気づき酒づくりをはじめたことがきっかけです。
そんな100年を超える歴史を持つ曙酒造ですが、初代以降の記録で、
3代続けて女性が蔵元を務める「女系の酒蔵」という珍しい歴史を持ちます。
かつて女人禁制であった酒造りの現場で「女系の酒蔵」を作り上げたように、
今でも挑戦をし続け新たな風を吹き込む酒蔵と言えます。
2011年の東日本大震災では相当の被害があったものの、
すぐに酒造りを再開し、「ハート天明」の売り上げの一部を義援金にすることで
復興に努めてきた歴史もあります。
この曙酒造が醸す「天明」とは夜明け前、明け方を表す言葉であり、
社名「曙」と同じ意味を持ちます。
天明の仕込み水に使われているのは、町内の「辰巳の水」と呼ばれる水です。
米のうまさを引き立てるのに適した軟水で、
この水によって天明らしい透明感が表現されています。
定番酒はもちろんのこと、期間限定のお酒はレベルが高く、
またラベルもシンプルながらデザイン性に富んでおり、
目でも口でも楽しめるお酒になっています。
「天明」のお酒は生酒が多く、フレッシュで微発泡のお酒が特徴です。
柔らかな酒質で酸と旨味のバランスが良く、透明感を感じさせ、
若い人や女性にも美味しく飲んでいただける味わいです。
2019年開催の「インターナショナル・ワイン・チャレンジ2019」において
銀メダルを獲得するなど世界規模で評価されていることもあり、
和食とだけでなく洋食と合わせてワイングラスで飲むのもおすすめです。
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