ソレイユワイン
2001年、山梨市の住宅街にひっそりとあるブドウ農家の共同醸造所が、免許と設備ごと売りに出されました。
戦前からこの地で、主に自家用ワインを醸造してきましたが、ブドウ農家の減少と醸造家の高齢化を理由に組合の解散が決まったのです。
事業家らが我こそはと挙手しましたが、「ソレイユワイン」が経営権を獲得し歴史が始まりました。
醸造開始から2年目、2003年に開催された山梨県産ワインのワイン愛好家による人気投票で優勝し、
2004年にはイギリスで出版されたWorld Wine Report 2004で「80年の歴史ある共同醸造場が若い夫婦からなるワインメイキングチームによって生き返った」と取り上げられ、
ワイン王国別冊『日本ワイン列島』では2003年のソレイユ甲州が特選国産ワイン36本に選ばれました。その後も数々の受賞を重ねています。
『「よいワインとは何か」に答えるのがワインづくりの哲学だとしたら、ソレイユワインに哲学はありません。
生き物の類や種に違いがあるように、個体もすべてが違っていて、追い求めるワインの「良さ」も、自分らしさの追求も現在進行形で個人の内にあります。』
と語ります。
そのうえで、「良いワインとは?」「自分らしさとは?」「持続・共生できるのは?」という3つの要素が重なった部分が「ソレイユワインの美味さ」といいます。
約70aの自社畑では一文字短梢式と変形垣根式でメルロー、ピノ・ノワール、シラー、アルバリーニョ等を栽培、
2021年、22年と新たな品種の植え付けも計画しています。その他は11軒の農家から買い付け、ワインを醸造しています。
『「ソレイユワイン」が作りたいのは食卓に寄り添うワインであり、ワインだけが目立ってはいけない。
旭洋酒のワインと共に一緒に味わう料理、一緒に飲む相手との会話や聴く音楽などが引き立ってくればいいと願う。』という信念をもって醸しているそうです。
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